炎立つならここ

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炎立つが好き

炎立つには個人的に
深い思い入れがあります。

 

何故なら、平泉の歴史に
興味を持ったのは
この本のお陰だからです。

 

 

実際には、アテルイと言う主人公を描いた
火炎と言う小説がキッカケでしたが、
火炎の続編とも言える炎立つで、
私は平泉と奥州藤原氏の歴史や
当時の文化に興味を持ちました。

 

 

  炎立つ。全五巻の大作です。

 


 これが火炎です。個人的にはこっちの方が好きです。
 そのうち機会があれば、ご紹介したいと思います。


炎立つとは

炎立つ(ほむらたつと読みます)は、岩手県出身の小説家、高橋克彦さん原作の歴史小説です。
しかし単なる歴史小説ではなく、NHK大河ドラマ(1993年放送)の原作となった
長編歴史大河ロマン小説(?)です。

 

長編というだけあって一巻から五巻まであります。
読み応え、内容共に十分満足できる歴史小説が炎立つです。

 

炎立つと奥州藤原氏&平泉

 

炎立つは、平泉やその周辺都市を舞台に、
奥州藤原氏が生きた時代を描いている小説です。

 

 

細部についてはフィクションだと思いますが、
大まかな部分は歴史に沿って書かれているので、
炎立つを読むと、より一層奥州藤原氏や、
平泉の歴史も理解しやすくなる
と思います。
その上で見る平泉の世界遺産は格別です。


感想とポイント(あらすじ)

物語のスタートは清衡の父の時代

炎立つは奥州藤原氏の初代である、清衡の両親や祖父の話から、物語がスタートします。
清衡の父は、藤原常清といって、都でもそれなりの地位を与えらていた人でした。
母は蝦夷(※1)の俘囚長(※2)で、奥六郡(現在の岩手県奥州市から
八幡平市あたりまでを言います)を、治めていた安倍頼時の娘です。
(小説では結有と言う名前です)

 

その為、常清は朝廷を裏切った形になり、そのまま戦(前九年の乱)の中
で戦死します。更に安倍軍が敗れたため、母方の祖父の頼時や
叔父の貞任や宗任も戦死
します。

 

※1蝦夷(えみし)→東北地方に住む人達の呼称。朝廷の支配下になることに抵抗していた
※俘囚(ふしゅう)→朝廷側(国家)に征服されて支配下に置かれた蝦夷を言う
  俘囚長→朝廷(国家)から俘囚を管理を任されていた俘囚の長

 

 

大好きだった父を殺され、母を盗られて

そして唯一生き残った母(結有)は、安倍の親戚で出羽(現在の秋田県)の
豪族である清原武貞の後妻にされてしまいます。

 

この戦いは、清原氏の裏切りが阿部氏側の敗因と言われていてまた、
小説でもそのように描かれています。

 

尊敬する大好きな父を殺され、可愛がってくれた叔父も殺され、
憎い敵に母を盗られて(幼い清衡の目にはこう映ったと思います)
その憎い敵を父とよばなければならず、本心では敵を打ちたいけど、
チャンスを狙って、じっと我慢をする日々をおくる、清衡の心情を思うと
目頭が熱くなる思いです。

 

また、当初は一緒に亡き父の仇を打とうと言っていた母も、
義理の弟(家衡)を産んでから、余り常清の敵を打とうと言わなくなります。
この時の一番大事な、言わば辛い毎日の中で、唯一の心の支えとなっていた
母の心変わりも、清衡にはとても辛かったと思います。

 

我慢の末に訪れたチャンス

そして、少しづつ清原の当主(義理の兄、真衡)の目を離れて、
力を蓄えてきた清衡に、大きなチャンスが来ます。
源義家が清衡に味方して、真衡を滅ぼす戦いを始めます。(後三年の役)

 

これで、父、常清の敵が打てるわけですが、その時に待っていたのは
同じ母を持つ弟家衡との戦いです。
この戦いで清衡は義理の兄である真衡と戦い、そして血を分けた弟を討ち果たします。

 

孤独と忍耐の人、清衡

この時の清衡は、安堵感以上に、やるせない思いが強かったのではないでしょうか。
何故ならこの戦いの序盤では、妻と子供を死なせてしまっていたからです。

 

孤独と忍耐、どんなに辛くても亡き父の仇を打つことだけを望み、
数十年もの間、耐え切った人が清衡です。
読んでいて思わず、涙が滲む時もありました。

 

その後は無事戦いに勝利をおさめて、その後の藤原氏の繁栄へと続きます。
個人的には、常清から清衡の戦い(前九年と後三年の役)の間がとても印象に残っています。
どんなに辛く苦しい時でも、諦めない清衡に感動するからです。

 

 

 

 

 

 


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